レインドロップ

それから、私は毎日ひとりで学校に行った。

蒼ちゃんと話がしたい、と何度も思った。

でもいざ話しかけようと思うと足が止まって、喉に何かが詰まったように苦しくなって、胸がすごく痛くなる。

そして私は結局何も出来ないままだ。



そんな日々が3ヶ月ほど過ぎたとき、ある事が起こった。

「蒼くんママと私、1週間町内会の旅行に行ってくるから」

お母さんたちはすごく仲良し。

昔は祐くんママともよくお出かけしていた。

それいいとして…

「来週から、3人分のお弁当よろしくね、千里」

「何で3人?私と瑠里の分でしょ?」

「何言ってんの。蒼くんのも作ってあげないとだめじゃない」

お母さんたちは私たちの状況を知らない。

うちの中学は給食じゃなくてお弁当制だから、作らなきゃいけないのはわかるけど…

はあ…

気が重いな…
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