魅惑な彼女

「最近未亜、ぼーっとすることが多くなって危なっかしいなぁ……」

部活中、何気なく奏は呟いた。

「どうした、なんかあったのか?」

「え?あぁ御幸。そうなんだよ。何かさ俺にも気づかずすれ違って行ったり、よく壁にぶつかってたりするし」

「避けられてんじゃないか?」

「そんな事はないっ!それでその時の未亜の顔が恋している女みたいに思えたんだ」

どきりとする。

「今まで女子校だったから出合いもなくて榊来てさ、誰かに惹かれる気持ちもわかるけど……」

「わかるけど?」

「俺はそいつを1発殴りたいっ!」
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