恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
妹さんがすっごい美人だったとか、

嵐のように連れ去ってヘリで帰って行ったとか、

一年前の伝説の逸話同様

文化祭が終わった後、みんなが噂していた。


抜け殻のようになった私が、

次の日働かないで、
部長からたくさんのお説教をもらったけど
それは意識の外だった。


ちゃんと謝れたのだろうか。

それももうよく覚えていない。


エンジェルシールがもたらしてくれた夢の様な時間は、

怒涛の文化祭とともに夢のように消え去った。


残ったのはもう二度と天使に会うことができない事実だけ。

一目見るだけで一日中幸せだったのに、


それももう叶わない。



「あ、ここ」



2階の渡り廊下、


中庭で大天使と話してた天使を見ようと乗り出して、

落としてしまったチョコボールについてたエンジェルシール


あれから始まった夢の様な時間


ふらりと窓から乗り出した私


そこから見えるのは誰もいないベンチ



「もう何もかもつまらないよ……」



ざわっ



一瞬立ち上った風がふわりと私を揺らす、


このまま私を連れてってくれえばいいのに


「危ないっ」


ガッと後ろから強い力が抑えつけた。


「何やってんだよお前」






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