恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~

「まあ、言ってもいいけど、

 私はどうせ振られたし。」


「え?」


「だってこの手紙だよ?

 わざわざ私に送ってきたのにこの一言。

 お前に興味は無いってことでしょ?」


渡された便せんにには一言だけ書かれてたことば。


『悪いけどこれ鏑木美空に渡してくれ』


「これって……」


「その手紙のことでしょ?

 中身は見てないから。どんな事書かれてるかわからないけど、

 多分あのツンデレ男の初めて手紙だと思う。


 多分、悩んで書いた、ラブレターだよきっと」


ら、ラブレター?


「渡したからね?その先どうするかは多分貴方次第だから。

 さっき言った事は聞かなかったことにしてね?


 わたしも、彼も受験生なの余計な波風は建てないでね?


そこのところよ.ろ.し.く.ね?」

意味深なウィンクを残して大天使は走り去って行った。


私はふたちに折られたままの封書を握りしめて、

弁当を前に固まってしまった。


ラブレターですと?


< 77 / 82 >

この作品をシェア

pagetop