浮気男と俺様男





無言のままだと気まずいし



せっかく隣を歩いているのだから



何か話したいな…




そう思って、私は篤稀くんに問いかける




「……篤稀くんは、
どうしてうちの学校に来たの?」



「特に理由はねぇ」




と即答されてしまって
そっか…としか言いようがなかった




「…………」




再び沈黙が訪れる。




何か他に気になることは…



と考えていると





「これ右?左?」




次は篤稀くんが口を開いたかと思えば



分かれ道になっている場所だったので


私にどっちに行けばいいのかを


尋ねてきただけだった




「あ、こっち…」



そう言って私は右の方を指差す




< 40 / 60 >

この作品をシェア

pagetop