浮気男と俺様男
電話をとるのにすごく躊躇ったけど
話をしないと何も始まらない。
もしかしたら振られるかもしれないし
嫌われたかもしれないけども…
勇気を出せ!結衣!
自分で自分に呼び掛け、
智哉からの電話をとる
「…もしもし」
『結衣、早く電話出てよ』
そう言った智哉の声は
いつもと変わらぬ声で
本当に今日智哉と何かあったのか?
と思うくらい普通だった
「あ、ごめん
お風呂入ろうとしてて…」
『あーそうなんだ。ごめんな。
ちょっと話があったからさ』
そう言われて、閉じていた手に力が入る
とうとう来た
怖い…
振られる…
素直にそう思った
『結衣は俺のこと好き?』