~二大勢力 壱〜 完
前に着いた瞬間

楓「俺が行くから待て」

楓がこっちに来ようとしたが

黒総「お前はダメ。そこから動いたら撃っちゃうよ?」

黒豹の総長はへらへら笑う

黒総「最後に何かあれば聞くけど?」

『じゃぁ・・』

目線を黒豹の総長から空兄に移した

空兄の目は前の希望に満ちた瞳ではなく、今は絶望の瞳・・

どうしてこんなにも変わってしまったのか?

空「・・俺に何か用?」

『あぁ、なぜそんなに変わってしまったの?』

空兄の肩がビクッと動いた

空「お前・・まさか・・」

私はズラをとり、本当の自分に戻った

空「咲っ・・じゃぁ隣にいるのは?!」

葵もズラをとる

葵「お久しぶりです。空さん」

空「葵・・」

倉庫がざわめき出す

黒総「なっ!なんでここに咲皇がいるんだよ?!」

『葵』

葵「了解」

葵は素早く黒豹の総長が持っていた銃を蹴り上げた

黒総「いてっ」

葵「静かにしてろや」

黒総「・・はい」

銃を手放したら弱気になった黒豹の総長

『・・空兄?』

空「・・・」

悟「・・空さん」

『黙ってたらなんも分からないよ!!』

静かだった倉庫内に私の声だけが響く

空「・・咲。実は」

ちょうど良く空兄の携帯がなる

ディスプレイをみた空兄の表情が変わった

それは怯えているような・・

空「はい?・・・かしこまりました」

電話を切った空は

空「撤収だ」

引き上げようとした



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