ときには手を

まるで笑いをこらえるように歯を食いしばっている

「え、え?」

初めて見るそんな表情に戸惑っているとその不自然な口のまま日高くんがポツリと言った



「…へんがお」



…え、と

もしかして笑いそうになったのを誤魔化そうとしてる…の?

なにそれなにそれ

なんか胸が痛いー!

これが俗に言う胸キュンってやつですか?!

ばくばくしてる心臓を持て余しているといつもはろくに聞いていないくせに(失礼)日高くんは黒板の方へ顔を向けた

それについニヤけそうになって口に力を入れる

その行為がさっきまでの日高くんと全く同じだということに私は後で気づいたのだった
< 64 / 64 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop