イブ

タイトル

12月24日。

クリスマスイブ。



「ラアラちゃーん、お願いだから、もっと悪魔らしくなって。」

「そう言われても…」


ラアラにしがみつく、母。


「ラアラは、わしの子ではない。こんな、優しさをもつ子は、わしの子ではない。出て行け！！」

「そんな…。お父さん…。」


ラアラの父、大悪魔と、自分の子にだけ、甘くて、夫に口答えできない、母。





ラアラは、出て行った。

ラアラみたいな優しさを持つ悪魔なんて、悪魔界にいられない。














ここは、人間界。ラアラは、人間界に来たのだった。


普通、人間界に悪魔も天使も来れない。


悪魔界、天使界に、結界が張られてるからだ。


例外は、大悪魔とか、大天使だ。大悪魔、大天使は、その結界を破ことができて、人間界に来れるのだ。



幸い、ラアラは、父、大悪魔の血を引いて、その結界を破る力を持ってる。







「あ、あそこにかわいい子がいる。お名前は？」


「ラアラ。」

「家は？」

「…。」

「寒くない？」

「寒い。」


「じゃ、とりあえず、私の家、行く？」

「うん。」


とりあえず、ラアラは、その女の子の家に行くことになった。









































12月25日。



あれから1年と1日。



ラアラは、あの女の子の家にいる。



女の子の母親が、何かをして、自分の子にしたみたいた。


「どうして、ここの子になれたの？」


「正式な手続きをしたから、心配要らないよ。」





ラアラは、人間界の子になった。