LOVEPAIN④
今迄、どれだけ成瀬が気になっても、
用件が無ければ自分から電話なんて出来なかったのに
私は鞄の中から携帯電話を取り出し、
成瀬に電話をかけていた
ボタンを押し発信して後悔しながらも、
出て欲しいと思いながら携帯電話を強く耳に当てていた
だけど……
何度もコール音がして、
普通ならもう諦めて切るのだろうけど、
それでも、鳴らし続けた
そして、
『――留守番電話サービスに接続します』
機械的なアナウンスの声が聞こえた