LOVEPAIN④
成瀬はこちらを向いて
その目を細めて笑うと、
握った私の手を強く握り返してくれた
目が合って、安心したように顔を緩めてしまう
「俺が触れたい、って思う女は、お前だけだから」
「――私だって」
誰に触れたり触れられようと、
本当に触れたいと私が求めているのは、成瀬だけ
杉浦さんとの事で離れた成瀬との距離も、
離れた以上にまた近付いたのを感じた
そう思い、
その手をさらに強く握りしめた