LOVEPAIN④
「メールを見る感じ、
俺もこのマンションに住んでんのに気付いてねぇな」
確かに、ストーカーからの文面を見る感じ、そうみたい
多分、成瀬が私を車でマンションの下迄送り届けて会社に戻る所を、
何回か見たのかもしれない
それで、成瀬には帰るべき所が他にあると判断したのかも?
そして、夕べは私と成瀬が二人でそのままマンションの中へと入って行ったから、
私達が同じマンションに住んでいると知らないストーカーは、
私が成瀬を部屋に連れ込んだと……
「お前、ストーカーに心当たりないのかよ?」
「な、ないです……」
あのヤンキーみたいな男性の事は、伏せた
言わないのは、どうしても彼がストーカーとは思えないから
だから、今、それ言ったら、そのヤンキーみたいな男性を探す事に私達はやっきになって、
本当の犯人を逃してしまいそう
“――大人しくしろ!――”
そう脅された時の声も、
あのヤンキーの男性とは違うような気もした