LOVEPAIN④

「――久しぶりにまた見に来た時。
直ぐにスーパーの近くで鈴木さん見付けて、凄く嬉しくて」



それを本当に喜々とした表情で語られるから、

腕とかに鳥肌が立ってくる


もう、怖いのか気持ち悪いのかが、分からない




「だから、鈴木さんの後を付けたら、スーパーの中に入って行って。
自分一人で食べるのか、一枚しか入ってないパックのステーキ肉買ってて。

寂しそうに、スーパーからマンションに帰って行く鈴木さんの後ろ姿見てたら、

ああ、もう彼氏にフラれたんだって…。
可哀想で…。

背中がしょんぼりとしてて、
見ていられない感じで。

だから、僕が慰めてあげなきゃ、って」




「アハハ、なんかウケる」


三咲さんは手を叩いて笑っている




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