LOVEPAIN④

「――初めはサイン会も僕が行こうと思ったけど、
いざとなると行けなくて。

だから、知り合いに謝礼分も含んだお金とカメラを渡して、
代わりに行って貰ったんだよ……。

後からその知り合いにサイン会の様子を聞いたら、
鈴木さんはマネージャーと抱き合ってたって……」



そう言えば、あのヤンキーの男性が構えていたカメラ……


日暮君が使っていたカメラと同じ種類だと思っていたけど、

日暮君のものだったんだ




「あ、あの、なんで私がAV女優になったって知ってるの?」



今話しながら、それを疑問に感じた



卒業式での私の言葉や、あのスタジオで会った時の姿で、

風俗等のエッチな方面で働いていると予想は付くかもしれない


でも、それだけで私がAV女優だなんて分からない



私が有名なAV女優なら、
また話は別だけど、
私はデビューもしていなかった


それに、事前に私がAV女優だと分かっていなければ、

あのデビューイベントのサイン会に来ようとか思わないだろう







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