LOVEPAIN④
高級寿司

ストーカー事件が解決した夜から3日後の夕方


何故か、私は高級寿司店に居た



その店内のカウンターに座り、

目の前に居るこの寿司店の大将の背後に見える、
メニューらしきものに目を向けている




「なんでも好きなの頼んで」


隣に居るナツキにそう言われ頷いてはみるものの、

メニューを見る限りどれも一貫何千円としている



その値段に気圧されて、
何が食べたいのかなんて分からない状態




「あ、大将、俺、中トロといくら」


ナツキはそんな私をよそに、
慣れたように頼んでいる




何故、今こんな高級寿司店に居るのか……






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