LOVEPAIN④


「脱いだ服は、ここに置いてていいみたい。
また戻って来るから、って社長が言ってたから」


実樹子さんはそう言って、
私が脱ぎ散らかした私服を手に取り畳んで、

テーブルの上に置いてくれた




「あ!
ありがとうございます。
ごめんなさい」



「いいのよ。

それよりも、今日は広子ちゃんのデビューの日だから、いつも以上に可愛くしないとねぇ」



「はい!
よろしくお願いします」



実樹子さんのその気持ちが嬉しくて、元気よくそう応えるけど



今日の私は、少し沈んでいる


沈んでいるとは違うのかもしれないけど……




今朝、またストーカーだと思しき人から、メールが届いた



また、新たな違うアドレスで




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