Innocent Smile~ずっと一緒に~
目を瞑ると、いつもの無邪気な恭哉の笑顔が脳裏に浮かぶ。
でも、『永野さん』とか『女とは遊び慣れてる』という言葉が
その笑顔をどんどん侵食していった。
頭が混乱する。
彼女たちがしてたのは、ただの“噂話”なのに。
自分のことと同じように、恭哉のことも、事実とは全く違うことを言われてるかもしれないのに。
それでも、気にならないと言ったら、嘘。
好きな人のことは……気になる。
きっと、恭哉のことが…すごく好きだから、気になる。
ざわざわとした声が、だんだんと遠のいていく。
パタンと扉の音がして、
彼女たちがトイレから出て行ったんだとわかった。
そっと私もトイレから出て、
エレベーターに乗って、自分の部署にようやく辿り着く。
いつもある恭哉の姿が、何故か今朝は見当たらない。
「佐那子が、朝にコーヒー飲まないなんて、珍しいわね。」
自分のデスクにボーっと座ってると、沙織先輩が声をかけてきた。