タカラモノ~桜色の片道切符~
「ここ」
パッと見では店があるとはわからない。隠れ家的な店。
「いらっしゃいませ」
扉を開くと同時に店員の明るい声が聞こえてきた
「2人なんだけど」
「こちらのお席にどうぞ」
10人ほどで満席になる小さな店とあってか雰囲気はとても温かい
「こちらがメニューになります。お決まりになりましたらお呼び下さい」
受け取ったメニューを見ると、野菜を中心とした和洋食といった感じだ
「美味しそう」
手書きのメニューに添えられている写真はどれも食欲をそそる。でも
「この店ハーフサイズもあるから」
「え?」
「まだ体戻ってないんだろ?」
「……うん」
あれから1週間。顔色も良くなっているし、ちゃんと眠っているようだ。
だが、食事に関しては完全にとまではいかないらしい。
「何する?食べたいもの食べて体力つけないと。細すぎだから美桜」
上着から僅かに見える腕は筋肉も何もないように思える
「……うん。本日の和風ワンプレート、ハーフサイズで」
「わかった」
「お決まりですか?」
白いシャツに黒いエプロンとギャルソン風の格好をした店員が注文を受ける
「本日の和風ワンプレートのハーフサイズとオムライスプレートハンバーグで」
「かしこまりました。セットのお飲み物どういたしますか?」
「ホットコーヒーと美桜は?」
「ホットのレモンティーで」
グラスの水に口をつけると、僅かにレモンの味がした
パッと見では店があるとはわからない。隠れ家的な店。
「いらっしゃいませ」
扉を開くと同時に店員の明るい声が聞こえてきた
「2人なんだけど」
「こちらのお席にどうぞ」
10人ほどで満席になる小さな店とあってか雰囲気はとても温かい
「こちらがメニューになります。お決まりになりましたらお呼び下さい」
受け取ったメニューを見ると、野菜を中心とした和洋食といった感じだ
「美味しそう」
手書きのメニューに添えられている写真はどれも食欲をそそる。でも
「この店ハーフサイズもあるから」
「え?」
「まだ体戻ってないんだろ?」
「……うん」
あれから1週間。顔色も良くなっているし、ちゃんと眠っているようだ。
だが、食事に関しては完全にとまではいかないらしい。
「何する?食べたいもの食べて体力つけないと。細すぎだから美桜」
上着から僅かに見える腕は筋肉も何もないように思える
「……うん。本日の和風ワンプレート、ハーフサイズで」
「わかった」
「お決まりですか?」
白いシャツに黒いエプロンとギャルソン風の格好をした店員が注文を受ける
「本日の和風ワンプレートのハーフサイズとオムライスプレートハンバーグで」
「かしこまりました。セットのお飲み物どういたしますか?」
「ホットコーヒーと美桜は?」
「ホットのレモンティーで」
グラスの水に口をつけると、僅かにレモンの味がした