あたしこそが最愛最高の姫である
「何変な顔してんの。てか玲…ちょっと老けた?」
素直に思ったことを口に出して、ゆっくりと体を起こす。
ジンと足に痛みが走った。
しかしそれを顔に出さず、気にせず玲の首に腕を回して抱き着いた。
「れーいーーーくーーーんっ」
あたしの大好きな、玲。
いつの間に香水を変えてしまったのかな……。
なんだか慣れない香水の匂い。
それでも良い匂いなので軽く自分の頬を玲の頬につけた。
「ねぇ、香水変えたの?」
いつもの癖で玲の髪をツンツンと引っ張りながら首を傾げた。
…………あれ。
玲、もっと髪色明るくなかったっけ。
もっとワックスで髪を盛ってなかったっけ。
玲にいくつかの違和感を感じる。
あれ?と不思議に思いながらも髪を引っ張り続けるが反応はない。
おかしい。
「玲?」
髪を引っ張る手を止めて玲に声をかけた。
「……な、なぁ美玲」
オドオドとしている玲。
「……何?」
やっぱり、何か変だ。
ドキリと嫌に胸がなった。