あたしこそが最愛最高の姫である
生徒会Ⅳ
美玲side*
1週間の監禁という名の生徒会メンバーと玲の自己満足に付き合い。
土日を挟んで久しぶりに学校へ登校する日がやって来た。
あの騒ぎは少しの間はやっぱり騒がれていたものの、玲が兄という事実がどこからか広まり面白いように鎮火していった。
まぁ特に蓮からはこっぴどく玲と出歩いたことを怒られたけど、そこはあまり気にしない。
少し懐かしく感じる制服を身にまとい、玄関に座って迎えを待った。
いつもは玲と車で一緒に行っているけど、今日は用事があるので早く行かないといけないらしく、蓮に迎えを頼んだ。
……今思えば和矢くんには申し訳ないことしたと思う。
和矢くんがあたしに向けてくれている純粋な思いを利用してしまったのだから。
1週間考えて、あのくそ女を蹴散らすことに躍起になりすぎていたんだと思う。
反省した。
だからいちよ昨日にメールを送ったけど、向こうが着距していて届いていないのかいまだ返信は無い。
だからあたしもけじめとして着距にした。
……まぁ、それなりに楽しかったから思い出としてとっておこう。
「それにしても蓮遅いな」
このまま玄関で待ちぼうけをくらうなんて最悪だ、と思いリビングに引き返そうと思った時。
ガチャッとドアが開いた。
「美玲ー。迎えきた」
「蓮っ!」
待っていた存在の登場の嬉しさに、勢い余って抱き着いた。
「遅い!」
抱き着いたまま頬を膨らませ言えば、蓮はニヤリと笑う。
「俺のこと待った?」
「待った!すんごい待った!もう待ちくたびれて学校行くのやめようかと思ってたぁ」
ちょっと大袈裟な気もするけど、まぁいいや。
すると蓮はあたしの頭をポンポンと撫でる。
「美玲のこと待たせてみたかっただけだ」
………なにそれ。
思わずおかしくて笑ってしまう。
「あたし超迷惑じゃん、それ」