別れたオトコと会う時は
『…杉田くん。』


わたしは苦笑いして、答える。


高校時代からのわたしの歴史はこの二人は何もかも知っている。


もちろん、逆もシカリ。


『杉田くんって…、あの?』


『そう。』




キャー、と色めき立ったカナコをわたしはジロリ、と見た。


カナコはペロッと舌を出し、


『それは…やっぱり、「綺麗になった」と思われなきゃだよね?』


と言った。


『…でもさ、正直、会うの怖いんだよね。』


『…わかる気がする。』


『…杉田くん、だもんね。』


ストローで落ち着き無く氷をいじるわたしに二人は言った。




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