ビターな彼氏の甘い誘惑

「元気ないけど・・・なんかあったの?」

「はい。あったんですよ~。えへへ。」

私は、軽く肩をすくめながら、
わざと明るめに笑った。

綾菜さんはちょっと
考えるように
私を見て、
さらりと私の髪を撫でた。

「髪形にあってる。
 ふわふわのもよかったけど
 今の長さもいいよね。

 大人っぽい。」


髪を撫でられて
ふいに、夕べ呉羽部長に
撫でられたことを
フラッシュバックして、
胸がドキンとうるさい。


「で・・・でしょぉ??
 ちなみに、口紅もかえたんですよぉ。」

「うん。
 かわいいんだけど、
 利理ちゃん、ほんとどうしたの?
 元気ない?
 調子悪い?

 なんかあったら、
 話。聞くよ?」


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