花と闇
「まだ、うまく話せないらしい。取り調べはほぼ筆談でしたようだ。」
「そうなんだ。……他は、大丈夫なの?」
シエリアはヴォルフラムを見る。
ヴォルフラムはそっぽを向いた。
「“このくらい平気だ”だそうだ。」
声真似をしてみせてクラウジアが言う。
「そう、かぁ。」
ほっとしたように言う。
“滅びの魔女”
その呼び名が聞こえた。
誰かに、そう言われているような気がして振り向く。
そこには何もいない。
「シエン?」
クラウジアは怪訝そうにした。
「あ!あぁ、いやぁ……」
えへへと苦笑する様子は明らかに普通でない。
「だいじょうぶ。」
言い聞かせるように言う。
(こわい。)
震える自分を隠すように立ち上がって部屋から出た。
「やはり、まだ心が癒えてないのか。」
追い掛けずにクラウジアは言う。
「あぁ。」
クラリスはお菓子を食べながら答えた。
「……今でも、犯人のあの男の声が聞こえたり、殺した人の声がするらしい。」
「シエンは何も悪くないのに。」
クラウジアは立ち上がった。
同時に、シエリアが帰ってきた。
「ごめんね。ちょっと、えっと、」
「いい。取り繕うな。」
クラウジアは抱きしめる。
「大丈夫だ。怖くていい。ただ、あの男はいないし、誰も御前を恨んでいない。私も、フランもだ。」
シエリアはその言葉に安堵すると共に恐れた。
身体が震える。
「やさしく、しないで。」
震える声で言った。
「優しくしないで、いや!!私、悪いことをしたの。どうして、責めないの?どうして、怒らないの?こんなの、おかしい。私、私……」
そこまで言って、クラウジアを抱きしめた。
「わたし、は……」
そして、震える声で先を紡ぐ。
「あの時、しんでしまえばよかったの。」
頬を雫が伝う。
「シエ……」
「でも、助けてくれた。」
クラウジアの言葉をを遮って静かに言う。
「最初は、いやだとわめいてた。でも、だんだん、あまえたくなってきたの。」
自嘲すると、目を閉じて、身体を委ねた。
「おこられるのも、やさしくされるのも、こわいよ。」
「そうか。」
クラウジアはシエリアを撫でる。
「えらいな。ちゃんと、向き合ったのだろう?自分がしたこと、失ったものに。」
「……うん。」
「もういい。もう、いいんだ。おつかれさま。頑張ったな。」
「……う、うぅっ。うわぁあん!!」
微笑むクラウジアに大声でシエリアは泣いた。
「そうなんだ。……他は、大丈夫なの?」
シエリアはヴォルフラムを見る。
ヴォルフラムはそっぽを向いた。
「“このくらい平気だ”だそうだ。」
声真似をしてみせてクラウジアが言う。
「そう、かぁ。」
ほっとしたように言う。
“滅びの魔女”
その呼び名が聞こえた。
誰かに、そう言われているような気がして振り向く。
そこには何もいない。
「シエン?」
クラウジアは怪訝そうにした。
「あ!あぁ、いやぁ……」
えへへと苦笑する様子は明らかに普通でない。
「だいじょうぶ。」
言い聞かせるように言う。
(こわい。)
震える自分を隠すように立ち上がって部屋から出た。
「やはり、まだ心が癒えてないのか。」
追い掛けずにクラウジアは言う。
「あぁ。」
クラリスはお菓子を食べながら答えた。
「……今でも、犯人のあの男の声が聞こえたり、殺した人の声がするらしい。」
「シエンは何も悪くないのに。」
クラウジアは立ち上がった。
同時に、シエリアが帰ってきた。
「ごめんね。ちょっと、えっと、」
「いい。取り繕うな。」
クラウジアは抱きしめる。
「大丈夫だ。怖くていい。ただ、あの男はいないし、誰も御前を恨んでいない。私も、フランもだ。」
シエリアはその言葉に安堵すると共に恐れた。
身体が震える。
「やさしく、しないで。」
震える声で言った。
「優しくしないで、いや!!私、悪いことをしたの。どうして、責めないの?どうして、怒らないの?こんなの、おかしい。私、私……」
そこまで言って、クラウジアを抱きしめた。
「わたし、は……」
そして、震える声で先を紡ぐ。
「あの時、しんでしまえばよかったの。」
頬を雫が伝う。
「シエ……」
「でも、助けてくれた。」
クラウジアの言葉をを遮って静かに言う。
「最初は、いやだとわめいてた。でも、だんだん、あまえたくなってきたの。」
自嘲すると、目を閉じて、身体を委ねた。
「おこられるのも、やさしくされるのも、こわいよ。」
「そうか。」
クラウジアはシエリアを撫でる。
「えらいな。ちゃんと、向き合ったのだろう?自分がしたこと、失ったものに。」
「……うん。」
「もういい。もう、いいんだ。おつかれさま。頑張ったな。」
「……う、うぅっ。うわぁあん!!」
微笑むクラウジアに大声でシエリアは泣いた。