シナリオ「はりぼて代表取締役」

法廷

〇京都地方裁判所、外
   モダンな正面。
   守衛がゴルフの素振りをしている。

〇同、民事207号法廷、外
   通路に民事207号法廷の標示板がかかっている。
   15分刻みで開廷している。
   松平他10人ほどが長椅子に座っている。

   後ろ扉ののぞき窓から誰かが中をうかがっている。
   2月8日の時間割が壁に貼ってある。

   弁護士がおばさんを伴って中に入る。
   入れ替わりに若い娘と老弁護士が出てくる。

老弁護士「よかったですね。次は免責だ」
   しばらくして、

係りの人「松平治さん静子さん、中へ」
   二人立ち上がる。

〇同、法廷内
   壇上に裁判官席がって、その下に書記。
   中央に半円形の証言台。左右に検事席と弁護士席。
   柵がしてあって傍聴席。

   後ろの扉を開けて二人中に入る。
   証言台の前に長机、一人の裁判官が座っている。
   向かいに二人座る。広い法廷の中で
   3人が密談をしているみたいに見える。

裁判官「松平治さんですね?」
松平「はい、そうです」
裁判官「生年月日を言ってください」
松平「昭和21年12月7日です」
裁判官「この内容に間違いありませんね?」
松平「はい、間違いありません」

裁判官「松平静子さんですね?」
静子「はい、そうです」
裁判官「生年月日を言ってください」
静子「昭和25年4月12日です」
裁判官「この内容に間違いありませんね?」
静子「はい、間違いありません」

裁判官「それでは一週間後に破産宣告が出されます。財産が0なので
 同時廃止、免責の申請に入りまして各債権者に通知を出します。
 4月12日異議のある方を交えて免責の審尋をいたします。この日だけは絶対
 に欠席のないように不利になりますから必ず出廷してください。以上、閉廷!」

   次の人たちがもう入ってきている。
   二人急いで出廷する。
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