私の王子様
少し沈黙が流れた。


車の中はシンと静まり返る。


外の音がやたらとうるさく感じた。


「…俺、正直ハルカちゃんに一目惚れしたんだ」


「…えっ!?」


待って!王子が!?あたしなんかを?

何で!?


つうか一目惚れ!?


「今度…二人で会えないかな?…その時、ハルカちゃんの気持ち聞かせてくれる?」


そう言ってマサトは携帯の番号をあたしに渡した。


震える手で受け取る。
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