君の全てが欲しいんだ



目が覚めたのは、見知らぬ部屋。



高い天蓋のついた、大きなベッド。



そのベッドが小さく感じるほどの広い部屋には、その他の家具が何もない。



「…ここ…、どこ…?」



自分がどうしてここにいるのか、軽くパニックになる。



「……っ!!」



身に着けているのは、真っ白なローブ…。


その下は、下着だけ…。



え、――――。


ちょっと、待って、―――。



確か、お金、下ろしに行って…


雨がひどくて雨宿りしてて……。


未来くんに車で送ってもらうことになって…。



――――――!!



そうだ。



車に乗ったところまでは、覚えてる。



でも、何で……?


もしかして、ここ、……。


未来くんち、―――――?

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