あの日のハイヒール
そして
その騒ぎを聞きつけ
止めに来たスーツを着た2人組の男
その男を見た途端
青ざめる逃げ出す加害者の男たち
チッ
と舌打ちを一つ落とし
この黒髪の男は
此処じゃ 知らない奴は
居ない
なんせ
此処ら締める組の若頭
新堂 洸 だから
洸は 少年を担いだまま
置いている車に乗り込む
その運転席に座る男は
洸の補佐の
神田 仁
この男も
洸と同じように名の知れている
「仁、いつもの所行ってくれ」
「りょーかい、洸。 で、そのガキ 大丈夫なのか〜?」
「ん、息あるから大丈夫だろ」
「はっ!? 危ねえだろーが! 」
そう言って
アクセルを強く踏み込む
行き先は、
もう少し先だ