17歳─恋のはじまり─
これって、
あの時と一緒…?

瑛司が急変したあの時と…


「瑛司…?」

「あ、おい!都築!」

「瑛司!」


そう思った途端、
あたしの足は病室に向かっていた。

中へ入ると、
ピタッと足が止まる。


な、に…?


「ご家族に連絡済みです!」

「頑張って、高倉さん!ご家族が、来るのよ…!」



自分のドクンドクンと心臓が
鳴り響く。

全身が脈打ってるみたいに
うるさい。


目の前で繰り広げられる
光景が理解出来なかった。


何で、瑛司…
心臓マッサージされてるの…?


「あなたは…!?」


その時、

声をかけてきたのは
あの日の看護師さんで。


「ごめんなさい、今処置中だから廊下で待っててね」


グッと背中を押されると
バタンと扉が閉められた。
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