17歳─恋のはじまり─
第4章 高3ー春〜冬ー

1.「俺を頼れ」

桜が舞う春。
今日から3年生。


瑛司、見てるかな…

着慣れた制服に身を
包んで、

あたしは下駄箱へ向かった。


「あ、千紗おはー」

「おはよ」


すると立夏と出くわして
挨拶を交わす。

立夏とは、

瑛司の葬式以来だ…


何となくあたし達の
周りは変な空気が漂う。


「そ、そういや今年はクラス替えないから、また一緒ね」

「あ、そう言えば」


3年生はクラス替えないんだった。

って、ことは…


「おっす」

「お、おはよ」


佐々木くんも
また同じクラス…
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