17歳─恋のはじまり─

2.「…誓うよ」

昼休み。

屋上のいつもの場所で
佐々木が空を見上げた。


「………」


雲1つない、
真っ青な空。

春らしい暖かい風。


高倉も、
今頃空で笑ってんのか…?


今はもう空に対して
憎しみも悲しさも感じない。

素直に綺麗な青だなって
そう思った。


視線を空から
自分の手へ移すと、

手の中にあるのは
高倉から預かったもの。


これは、


高倉から都築へ残した
手紙だ。
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