17歳─恋のはじまり─
とにかくこの状況は
マズい──!


あたしは屋上の扉に向かって
ダッシュした。

すると、
パシッと腕を掴まれて。


ビクッと千紗の身体が硬直。



「…何、逃げようとしてんだよ」

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!」

「…そんなけ謝るなら、何かしろよ」

「な、何かって…」



それって土下座とか、
服脱ぐとか、

そんな感じですか…?


ダラダラと汗を流す千紗に
ぷっ、と佐々木が笑った。


「え…?笑…?」

「……ふーん、そんなに俺が怖い?」

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