Candy House
「まあ、都合がいい」

安部さんはドロボーに向かって駆けて行った。

バシンッ!

安部さんはドロボーの首の後ろに手刀を1発お見舞いした。

ドロボーが気を失って倒れたのと同時に、安部さんは白猫からドロボーを離した。

「にゃーっ」

「…昨日より重くなってねーか?」

満足気な顔をする白猫に、安部さんは苦笑いをした。

「安部さん、すごいですね…」

感心して言ったあたしに、
「言ったじゃん、返り討ちにする自信があるって」

白猫を腕に抱きながら、安部さんは得意気に笑った。
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