Candy House
上野さんは何か考えている。

「ああ、俺がいないからってノゾミちゃんを独り占めするのはやめてね?」

笑いながら言った安部さんに、
「何故バレたし…」

上野さんは呟いた後、たまご焼きを頬張った。


朝ご飯を終えて少し休んだ後は開店準備である。

あたしは、ドアの前に『キャンディ・ハウス』と書かれた黒板を置いた。

2人曰く、これが店の看板らしい。

「えーっと…」

ドアノブにかかっている札を「CLOSE」から「OPEN」にひっくり返した。

これで開店準備は終わりである。
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