君に咲く花火
「サムイ島に行ってたんだってな」

・・・げ、まずい。

「こっちに来なさい」

そう言うと、背を向けて歩いてゆく。

「・・・はぁい」

荷物はそのままにトボトボとついてゆくしかなかった。

ソファに腰かけた私は、
「ふぅ、やっぱり家がいちばん!」
と明るく声をあげてみた。

ギロッとこちらをにらむお父さん。

そのまま腕を組んで正面に座った。

お母さんに助けを求めようとしたけれど、お茶を入れながらチラチラこっちを見ているだけ。
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