一生に二度の初恋を『あなたへ』


その場面、見たかった……。


斎藤くんがお姫様抱っこをしてるところは何となく想像は出来るけど、その女の子がわたしなんて想像出来ない。


斎藤くんはふてくされたように横を向いている。

でも顔が赤くなっているのは丸わかりでわたしの胸が高鳴る。



「チャイムなるわよー」


次の授業の先生が入ってきた。

急いで席に戻る。



はぁ……こういうの慣れてないから駄目だよ……。

冗談だって分かっていても、敏感になってしまう。



『王子様』と『お姫様』本当にそうなれたらいいのに……ってわたしロマンチック思考過ぎる。


今時お姫様って。

わたしお姫様って柄じゃないし。どちらかといえばそれを邪魔する魔女だよ。


斎藤くんにとってお姫様は春さんだけだしねーー。

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