完璧上司は激甘主義!?
軽いキスが落とされ、すぐに唇が離れると南課長はどこか楽しそうに微笑んだ。

「そうだな……そういうことかもしれない」

その一言を最後にキスの雨を落とされ、器用に私の身体は抱き抱えられ寝室のベッドに下ろされた。


「麻帆……」

ただ名前を呼ばれただけなのに、ドキッとしてしまう。
この前もそうだった。
切なげに、そして愛しそうに名前を呼ばれるたびにドキドキして仕方なかった。

「南課長……」

何度も与えられる波に、必死に背中に腕を回す。

「ここで課長はないだろう?……篤人」

背中に腕を回すことを許さないと言わんばかりに、私の顔を覗き込んでは距離を取っていく。
そんな中も何度も繰り返しやってくる波に、頭の中は真っ白で言われるがまま「篤人さん」と口にすると、南課長は嬉しそうに微笑んだ。

ただ名前で呼び合うだけで、こんなにも幸せな気持ちで満たされていく。

これほど幸せな気持ちを与えてくれるのは、きっとこれから先も南課長だけ――……。


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