完璧上司は激甘主義!?
二年後――……。


「先輩!どうやってあの潔癖上司を落としたんですか!!」

「え?」

「それ、私もすっごく興味があります!!」

入社したばかりの新入社員に仕事を教えていると、急にそんなことを聞かれてしまった。

付き合い始めて二年経っても、彼はいまだに社内で『潔癖上司』と呼ばれているし、恐れられている。
そんな潔癖上司と付き合っているとバレてしまってからは、何度もこの質問を受けた。
他にも、『どうして付き合っていられるの?』とか、『一緒にいて息が詰まらない?』とか。
そんなことまで聞かれてしまう始末。

「それ、気になる?」

「もちろんです!!」

興味深々の眼差しを向けられると、つい口元が緩んでしまう。

みんな分かっていないんだ。彼の魅力を。
ただの潔癖上司ではないことを――。
それを知っているのは私だけ。でもこの先もずっと知っているのは私だけでいい。


いまだに興味深々のまま私を見つめる後輩達。
そんな後輩達にひとつだけ教えてあげた。


「潔癖上司を落とす方法……それはズボラになることかな?」

そう言うと案の定、後輩達は目を点にして固まってしまったものだから、つい笑ってしまった。



そう。
潔癖上司を落とす方法。
それは自分がズボラな女になること。……だって私がズボラ女じゃなかったら、きっと彼と付き合うことはなかったはずだから。               end
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