完璧上司は激甘主義!?
そうだよね!?
あそこまで汚かった部屋を綺麗にしてくれたのだから。

「本当に私ってば最悪だ……」

歩道でガックリ項垂れてしまった私を、田村さんは心配そうに声を掛けてきてくれた。

「新さん大丈夫?あっ!もしかして二日酔い!?」

そう言うと田村さんは、鞄の中から何かを取り出した。
そしてそのまま私に差し出す。

「これね、二日酔いに効くの。私も今朝飲んできたんだ。よかったらどうぞ」

差し出してくれたのは、一本のドリンク。
よくテレビで放映しているものだ。

「どうもありがとう」

二日酔いは思ったほどないけれど、田村さんの好意が嬉しい。
そっと受け取ると、田村さんもまた嬉しそうに微笑んだ。

「じゃあ会社、行こうか」

「うん、そうだね。遅刻しちゃうものね」

一緒に並んで会社へと向かう。
田村さんは会社へと向かう道中も色々な話をしてきてくれたが、ほとんどの話が頭に入ってこなかった。
頭の大半を占めているのは、やっぱり南課長のこと。
醜態を晒しただけではなく、多大な迷惑を掛けてしまった。
南課長、今日遅れて出社するって言っていたけれど大丈夫なのかな?
絶対に寝不足だよね?

心配なのは南課長の体調。
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