別れ道


“あの日”の一年後、子供はどうなったのかと母に問い詰めた。


母は始めは黙っていたが、しつこく聞き出したらその寺に供養を頼んだことを渋々と教えてくれた。


でも、母のあの態度からして、供養を頼んだのは母ではなく…唯一祝福してくれていた慧の両親だと直感した。


以来、毎年あの日、あの時間にその場所へ通っていた。


手を合わせながら心の中で何度も謝る。


産んであげられなくてごめんね。
私だけ幸せになってごめんね。
貴方だけ抱いてあげられなくてごめんね。――


堕胎の経験があることは夫にも言っていなかった。
毎年、必ず一人で。


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