別れ道


「…涼しいね、ここは」


慧に話しかける。


「…うん」


「お花枯れちゃうかと思ったけど、心配ないね」


「うん」


「…三人揃ったの、すごく久し振りだね」


「……」


返答は無い。


「…よし、また来るね」


加奈子は塔に向かって微笑み、立ち上がった。
同じように慧も立ち上がる。


塔に背を向け、また黙ったまま来た道を戻った。


< 27 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop