私は彼に愛されているらしい
「ねえ、聞いてる?」

「聞いてますよ?ずっと気にしてたんですよね。」

「気にするでしょ。意味もなく竹内観察までしちゃったよ。」

「ははは!そうですか、何か分かりました?」

楽しそうに笑う竹内くんにそう言われて私は思わず言葉につまった。


割といい男なのかも。


それを口にしてしまって舞さんに捕まってしまったんだ、今考えてもなんて恥ずかしいことを口にしてしまったんだろう。

本人目の前にして絶対言えない。

「…体育会系かなって。」

何も言わないのは怪しいから苦し紛れに思いついたことを口にした。

「そうですね。中高と剣道部でした。」

「剣道部だったの?それは予想外だった。」

「大学では適当にフットサルとかバスケとかやってましたけどね。まあ大体は野球かサッカーかバスケを思い浮かべますね。」

「あはは!確かに。」

私が思い浮かべたのも何となく野球部だったことを思い出して笑ってしまった。言われてみればそうだ、部活なんて沢山あるのに王道の3つでことを済ませようとしている。

そうか、剣道部か。だから姿勢がいいのかな、なんて思っていると竹内くんが意味ありげな笑みを浮かべてきた。

「なに?」

警戒心を丸出しにして問いかける私になおも竹内くんは笑う。

「いえ。連絡を待っていたんだなと思って。」

「そりゃ待つでしょ。」

「気にも留めずに流す可能性も考えてたんですよ、俺は。」

はい?竹内くんの言葉の意味が分からずに私は表情で疑問を訴えた。

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