神様のいたずら

よ、よかった・・・。

全部、口に出してなかったのね・・・。

わたしは、安心してホッとため息をついた。

「でも、全部、僕には聞こえてたよ。」

「え・・・？」

わたしは、表情を固まらせて九条くんを見た。

「・・・。」

九条くんは、変わらない表情でわたしを見つめる。

「全部、聞こえてって、どういうこと・・・？」

わたしは、恐る恐る聞いてみた。

「そのままの言葉だよ。」

「・・・。」

どういうこと？さっぱり、分からないんだけど・・・。

「でも、今、全部、口に出してなかったって・・・。」

「ああ・・・。」

九条くんは、少しうなづくとこう言った。