神様のいたずら
わたしは、ゆっくり布団から顔を出して九条くんを見る。

「どうかした?」

九条くんは、ニコニコ笑いながらわたしの前にしゃがみこむ。

「・・・。」

わたしは、顔を赤くしてそっぽを向く。

「チョコ?」

「・・・言わなくても分かってるくせに・・・。」

わたしは、少し唇を尖らせながらつぶやく。

「・・・。」

九条くんは、ぼおぜんとした顔をするとクスッと笑う。

「たしかに、そうだな。」

「・・・。」

わたしは、うつむく。

「あのー・・・。」

お姉ちゃんが、手を上げる。
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