歌姫の恋物語〜一生の想いを唄にのせて〜
あの子の唄 伊月side

二人



「今日のゲストは今や大人気俳優

期待の新星!

工藤伊月さんです!」

バラエティ番組の司会係の人に呼ばれて
カメラの前に出て行く。


「ドラマにCMに見ない日はない!というくらい、引っ張りだこの工藤さん!

今年してみたいことは?」

そんなん決まってるわけないじゃん。
内心そう思うけど慣れって怖い。


「そうですね〜。色々ありますけどやっぱ、海外に旅行とかですかね〜」

返事が体に染み付いてる。


「あぁ〜いいですね〜旅行!私も行きたいですね〜。ところで、工藤さんも立派な高校生になられまして、学校とかで好きな人とかいるんですか?」


いたら、大騒ぎになるの分かってて質問してんのかな?なんて

たまに思うけど、そんな計算高いことをしてるわけでもないんだろう。


だから、
「いないですね〜。でもいつかは見つけたいですね。好きな人っていうのを」


〜〜〜〜


「では、また来週〜」

その声とともに番組が終わる。
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