初恋はカフェ・ラテ色
「俺も柴田の晴れ着姿見たかったな」

いつの間にか私の横に今井が立っていた。

「見たかったって、私は式典のあった文化会館の外で見かけたよ? 仲間とバカ騒ぎしていたからね」

あの頃の今井は髪を金髪に染めていて、紋付きはかま姿だったのを覚えている。

「そうなのか? なんだ。声掛けくれればいいのに」
「バカ騒ぎしている人のところへなんて行けるわけないでしょう? あの頃に比べると今井はずいぶん変わったよね」

カフェ店員のコスチュームが良く似合っている。やっぱり髪はド派手な金髪より、落ち着いたブラウンの方がいい。

「まあな」

少ない洋輔さんとの時間を今井に邪魔されたくない。そう思っていたところへ、ちょうどお客様が手をあげたのが目に入った。

「あ、あそこのお客様、呼んでいるみたい」

今井はきりっとした表情を作って、お客様の元へ向かった。 

「お腹は空かないかい? 圭一に作ってもらおうか?」

空になったカップを引き下げて聞いてくれる。

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