甘い甘い誘惑
すると、王子様が唐突に、

「俺と付き合って。」

言ってきた。

「えっ?そっ、それは、何かの冗談でしょう
か?新手のナンパですか?」

真剣に聞いてしまった。


「冗談でもナンパでもないよ。本気で、
言っているつもりだけど、優里ちゃんって、
おもしろいね。」

とケラケラ笑っていた。


『こっちは、真剣に言っているのに…。』

つい、ムスっとしてしまった。


「怒った顔も可愛いね。」

「明日、ここで、10時に待ち合わせね。
じゃあね。」

王子様は笑顔を私に振りまき、明細書を
持って、レジで、素早く、清算を済まし、一人私を残して店を出て行ってしまった。


『お金、払ってもらっちゃたよ…。
勝手に、約束して帰っちゃたけど、
どうしよう…。』


取り合えず、残りのキャラメルラテを
飲みほした。
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