一途な彼は俺様モンスター
キーンコーン

カーンコーン




「チャイム…」

「鳴っちゃいましたね…」


1時間目始まっちゃった。




「俺寝るから、後で起こして」

「え?ここで?1時間目サボるんですか?」

「ああ…夕方から仕事だし、ゆっくりしたい」

「転校初日からサボるって…やばいんじゃ?」


先生からしたら、いい印象はなくなるよね。

私なんか、授業サボったことなんて滅多にないし…





「別にいいよ。俺本当の高校生じゃねえし、成績悪くたって関係ねえ」

「…そうですけど・・てゆうか、なんで高校生になれたんですか?」


そうだよ!

そもそもどーして高校生になれたわけ?






「…どうしてって、俺モンスターだもん。んなもん楽勝」

「楽勝?」

「人間の高校生になりすますことくらい、なんともねえってこと。手続きも、楓雅に協力してもらったし」

「楓雅さんも?一体どうやったんですか?」



楓雅さんも絡んでたなんて…

予想もしてなかったな…





「あいつには親のフリしてもらった…親父に化けた楓雅は見物だぞ?お前にも見せてやりたかった」

「じゃあ楓雅さんが、空翔さんのお父さん…」


それは見たかったかも♪





「おいバネ、ここで寝るなよ…」


バネちゃんは、空翔さんの頭の上でウトウトと眠ってしまっている。

空翔さんはバネちゃんを頭からおろし、私の膝の上に乗せた。



バネちゃんはそのまま寝てしまい、空翔さんも寝る体制を取る。
< 122 / 202 >

この作品をシェア

pagetop