一途な彼は俺様モンスター
そして資料室の中へ入り、積んである物の影に隠れる私と空翔さんとバネちゃん。






「ホコリっぽ…なんでこんなとこ来なきゃいけねえんだよ」

「そ、そんなことより!なんで空翔さんがここ(学校)にいるんですか!!?」


そもそもを聞きたいんですけど!





「あ?なんでって…転校してきたんだよ。どお?高校生に見えるか?」

「見えますけど…」


まあ、高校生にしてはちょっと大人っぽいかなくらいかな。

いや!そんなことは置いといて!!





「どうして高校生になりすましてるんですか?お仕事は?」


そうだよ!

仕事はどーしたの!!?




「お前のために決まってんだろ?学校行ってる最中に、変なモンスターに狙われたら大変だし…バネにボディーガード頼んだけど、やっぱり心配だしな。ジムの仕事は時間減らしてもらったんだ」

「そう…なんですか…」



私のために…

ここに来てくれたの…?






胸がきゅーと高鳴る。



私、きっと顔が赤くなってる。




空翔さんに気づかれないように、私は少し顔を背けた。





「しっかし…この歳で高校生になるとは思わなかったぜ(笑)制服買って、髪色も変えてさ…」

「…髪色変えると、雰囲気全然違いますね」

「どー違う?」

「……………チャラい?」

「は?」


眉をしかめる空翔さん。



やば。

マズイこと言っちゃったかな(笑)

でも、本当にそう思ったんだけど…




「俺は全然チャラいキャラじゃねえぞ、昔から。楓雅が一番よく知ってる!」

「・・・・・」


怒らせちゃった…

でも、髪黒くても全然チャラくないキャラではないけどな。

派手だし目立つし、すんごいモテそうだし。


そんなこと、今は言えないけど。
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