別離路
未熟な恋
時代は大正時代 

1916年 春

15歳の私がある人に恋をする

これがきっと私の最初で最後の恋なんだ

「すみれ」

「香奈子ちゃん」

私の名前は山崎すみれ

こっちは小さい時からの親友の坂月 香奈子ちゃん

「算術のテストどうだった?」

「え・・っと・・安定の13点だよ」

「ふふ・・相変わらず算術だけは苦手なんだね、すみれは」

「それよりすみれ、学校で一番人気の男の人の写真手に入れたわよ!」


鞄から嬉しそうに写真を取り出しすみれに見せた


香奈子ちゃんも年頃の女の子なんだね・・

もし香奈子ちゃんに好きな人ができた時は少し寂しいかも

「ね?かっこいいでしょ!?」

写真を見たすみれは、綺麗な顔で綺麗な黒髪の女の子に人気がありそうな男の人と思った

「う・・うん・・」

目をキラキラさせる香奈子

恋なんて私には無縁かもしれない

愛や恋なんて知らない

それに誰かと結婚も考えられない





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