別離路
しかし・・この算術のテストどうしよう
これは絶対にお母さんに怒られる
家に帰るのが怖いな・・・

「すみれ、どうしたの?」

「んーんー、何もないよ。香奈子ちゃん私今日は先に帰るね!」

「分かった、気をつけてね」

「うん、ありがとう」

すみれは早足で教室を出た

「すみれちゃん」

急ぐすみれに声を掛けたのは
香奈子の幼馴染の高倉 夏樹

「夏樹君、どうしたの?香奈子ちゃんならまだ教室だよ」

「いや・・香奈子には用事はないよ」

「そうなの?」

「うん・・あのさ俺と一緒に帰らない?」

「ごめんなさい、今日は用事があるの」

「そっか、また一緒に帰ろう」

「うん」

すみれは再び歩き出した

夏樹はすみれの後ろ姿を見つめてしばらく動こうとはしなかった





今日は裏門から出ようかな
その方が目立つことなくある場所へ行ける

「好きです!」

ん?好き・・?私のこと?ってまさかね、声の持ち主が女の子なんだもん

すみれは興味本位で告白シーンを覗く

告白相手は先ほど香奈子に写真で見せてもらった人だった




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